WES News 50 2010年 11月 1日

WESニュース第50号発行によせて

佐藤 里紗

1992年(平成4年)4月に女性委員会設立と同時に創刊してから18年余、今号で50号を迎えることになりました。ワープロ打ち原稿を持ち寄って切り貼りしたり、時には手書きページもありで、創刊以来編集に携わってきた者としては感慨深いものがあります。 B4サイズ縦書きで年3回発行、女性会員に郵送という形でスタートしたWESニュースでしたが、A3サイズ横書きとなり、その後青年委員会と一緒に活動するようになったのを機会に「青年委員会だより」のページを設け年2回の発行とし、会報に同封することで全会員に情報発信できるようになりました。 また情報広報委員会の編集協力により支部・委員会情報も充実するようになり、今では年2回発行の会誌『SALON』との連携により、会員にとっては年4回紙媒体の情報が届くことになっています。 「継続は力なり」といいますが、この後も形を変えながらでも続いていくことを願っています。 あなたも編集に参加してみませんか。
(副会長 第二代女性委員長)

▼なつかしの紙面「福祉部会スタート」の見出しも

神奈川県建築士会「木造塾」構造を基礎から学ぶ
~描いてみよう!木構造伏図(4号特例廃止に備える)~
セミナー開催を終えて
雨森 隆子

女性委員会主催で、標記のセミナーを5月から月1回、4回コースで開催致しました。 今回、「横浜木の建築倶楽部」へ講師派遣のみを依頼させて頂きました。講師の木村氏には、これまでの女性委員会の意向を十分理解して頂き、今回の内容となりました。 少人数で、講師から参加者の顔の見える、実践に使えるテキスト、参加者は各自PCを持参、実際手を動かし、演習をしてみる。 セミナー中いつでも質問を受け、時には講師から指名されたり、また木村氏だけでなくサプライズ講師の登場など、参加型のセミナーに緊張や驚き、そして新鮮さを感じ、満足された方も多かったのではないで しょうか。毎回盛況で、参加者の熱心さが伝わるセミナーでした。

第1回レポート
廣澤 隆志

国土交通省が平成22年1月22日付けで発表した建築確認手続き等の運用改善について、小規模な木造戸建て住宅等(4号建築物)にかかる確認・検査の特例については、当分の間継続することになりました。 が、「知らなくても良い」ということではありません。わかっているようで、よくわかっていない木構造の伏図が描けるようになるために、構造図作成ソフトを使い、CADで図面をこなせるための講習会です。 建築を学ぶ人にやさしく解説された二冊のテキストを使用し、そのテキストの著者である「木の建築倶楽部」の木村惇一氏・望月仁氏のお二方を講師に迎え、全四回連続講座の一回目を行いました。 二回目以降はノートパソコンなどを使いながら、図面を描く演習です。比較的小規模な講習会(定員40名)でしたので、質問は随時受け付け、意匠の設計者でもわかりやすく実例を紹介するなどされて説明をしてくださいました。 参加者の皆さんは真剣に聞き入り、気がつけば二時間半が過ぎていました。この講習会が終わる頃には、誰もが木造住宅の構造図が描けることを期待しております。

▼横浜市開港記念会館の会議室に集まった熱心な参加者

第2回レポート
太田 陽子

本日の講習では前回の講義で習った「直下率」や「構造ブロック」を、実際に手を動かして計算してみるというものでした。青とピンクのペンで壁をなぞり集計するという、とても単純な作業ですが、いざ自分で作業となると、階段は?押入れは?少しずれた壁は?と、疑問がわいて手が止まります。しかし「直下率」や「構造ブロック」は設計のかなり初期段階でのツールとのこと、大きく架構をとらえ、骨格のしっかりとした建物にすることが大切なのだと思いました。そして、実際にソフト「申請丸」を使って各々入力をしてみました。間柱を想定している部分などはエラーになります。そのような場合の対処方法も聴くことができました。実際に手を動かし、疑問がすぐ聴ける貴重な講義です。

▼講師の木村惇一氏のわかりやすい説明

第3回レポート
白瀚 百合子

前回の講義を欠席してしまいましたが、第3回は、PCでのプラン入力後、大梁の入力より始まりました。 PCでの作業に対して、数人の方が個別に対応をしてくださっていたので、心強く思いました。 壁量計算、四分割法、偏心率、N値とそれぞれ、壁量の限界、四分割法の限界・間違いやすいところなどの講義を受けました。 力学は、ややこしいと思い、一人ではなかなかじっくりと取り組もうとしないですし、間違いやすい部分では、 自分では間違えているつもりがなかったので、とても貴重な時間でした。 また、質問を随時受け付けてくださっているので、理解しやすいと思いました。次回の伏図作成の講義が楽しみです。

士会倉庫整理に参加
広岡 まり

平成22年10月3日(日)午前10時30分から、技術支援委員会を中心とした有志で、建設会館の1階に借りている建築士会の倉庫の掃除(整理・ 整頓)を行いました。倉庫は、すぐに使わないようなものが無秩序にどんどん運び込まれ、足の踏み場もなく、どこに何があるかわからない情況です。今回の掃除では、委員会活動で使用したパネ ルや備品等を運び出し、再び使う見込みのないものは思い切って捨て、利用可能なパネルなどを使いやすい場所にまとめました。 今後、1階に2ヶ所借りている倉庫を、1ヶ所にできるよう整理して行きたいと考えています。(女性委員長)

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技術支援委員会
最近の活動から

子どもの生活環境部会
スチレントレー基地大作戦!!
岩倉 朗子

藤沢市内の学童クラブで毎年行っている夏休みワークショップ。7回目となった今年は、スチレントレーを繋げて大きなものを作る「スチレントレー基地大作戦!!」を行いました。06年の建築士会交流会で、一度やってみた企画です。 まず導入で、絵本から抜粋した紙芝居を用いて、構造に関する簡単な実験を披露。そのままでは強くない薄いもの(実験ではハガキ)も、折ったり角を作ったりすることで強くなることを目で見て納得してもらいました。 その後4班に分かれて、それぞれ決めておいたテーマに沿って自分達の「スチレントレー基地」を作成。 写真は『風車+家』。他にも横に繋いだ『蜂の巣』、トンネル状に組立てた『謎のどうくつ』や三角屋根を乗せた『家』など、子どもらしい楽しい作品ができあがりました!

スクランブル調査隊
地域の活性化へ向けた活動
森山 恒夫

「地域に伝わる伝統文化の活性化や復興等のため、地域の主体的、総合的な取組を支援することにより、有形・無形の歴史的な文化遺産を活かしたまちづくりや伝統文化の継承と地域の活性化に資することを目的とする」という文化庁の事業に応募し採択されました。 スクランブル調査隊が関わっている「浦賀」と「秦野」でこの活動が展開されています。浦賀ではまちを隅々まで歩き200近い歴史的建造物を抽出し、データを整理中です。 秦野にはナナメ塾ありです。秦野みのげ文化の会「仏像建物修復部会」を立ち上げ、蓑毛地区の活性化に向けた様々な活動を展開しています。大山の登り口に位置する大日堂の仏像群の価値は特筆するものがあります。しかし、建物の劣化が進み大変危険な状態を危惧し、建物の調査をして、維持管理に全力を注いでいます。

建築環境部会
木造塾「木と建築環境シリーズ」
福岡 真木子

今年も木造塾「木と建築環境シリーズ」を開催しています。 第1回目は、6月26日山辺豊彦氏による~架構デザインの探求~と題して、模型を使って分かりやすく講義、その後自分の手を動かしての構造計算。分からなかったことに納得の貴重な講習会でした。 第2回目は11月に現場見学会を予定しています。3回目は、平成23年1月に、違法伐採でない木材を使うにはどうしたら良いのかについて勉強します。 今後の雑誌「建築士」の掲示板をご覧ください。

福 祉 部 会
連携、そしてさらなる展開へ・・ 
下村 旭

隔年で開催している車椅子体験研修会に、今年はNHKテレビの取材が入りました。ホームページを見たというNHK記者から取材要請を受け、早速会場の横浜市総合リハビリテーションセンターの担当者に了解を得て、ばたばたと当日を迎えました。座学から体験まで参加者と一緒に記者の方々も同行、そして研修の模様がその日の首都圏ニュースで紹介されました。わずか1分とはいえ、 関東圏域に神奈川県建築士会の取り組みが紹介されたことは大変良かったのではないかと感じました。 これからの福祉部会の取り組みは11月6日に子ども部会との共催「発達障害の環境整備」 そして来年には介護支援専門員協会との共同事業「介護保険施行10年」~これからの住宅改修のあり方~(案)が控えています。 福祉部会の活動にぜひとも多くの方の参加をお待ちしております。

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青 年 委 員 会 だ よ り №11

スキルアップセミナー「建築士のための不動産基礎知識」
開催のお知らせ

毎年、青年委員会が企画する「スキルアップセミナー」過去3年間はエネルギーセミナー(平成19年度オール電化、平成20年度オール電化+太陽光、平成21年度ガス発電)を実施しましたが、今回は講師に青年委員2名による「建築士のための不動産基礎知識」を企画しました。若手不動産鑑定士が、日頃の業務の紹介・不動産知識を若手建築士向けにレクチャーして頂き、皆さんの質問にも対応できるセミナーとなりますので挙ってご参加ください。 下記、セミナー内容候補ですが詳しくは11月号会報誌掲示板又は委員会HPをご覧になってください。

1. 日本の土地の概念
2. 登記簿謄本等の取り方、公図・建物図面等の見方
3. 借地について
4.不動産鑑定ってどんな仕事をやっているのか
5.国土交通省の取引価格情報制度について
6.路線価図、地価公示・地価調査の見方について
7.質疑応答
8.他、瑕疵担保等も検討
【日時】平成22年11月20日(土)15:00~17:00
【場所】建築士会会議室 【会費】会員無料
【定員】20名(先着順、定員になり次第締め切り)
【講師】鈴木泰三(湘南支部)、伊東良平(横浜支部)
【申込・問合せ】①氏名、②会員番号、③連絡先、④質問等を記入の上、下記アドレスまでお申込み下さい。

連合会青年委員会主催
「全国青年建築士フォーラム(佐賀)」開催予告

昨年の山形大会前夜に第1回のフォーラムを開催致しました。全国から32士会162名の青年建築士に集まっていただき、テーマ「建築界を元気にする第一歩」について、講演会とワークショップを行いました。私たち青年建築士は、日々の業務と単位士会や各支部での地域活動に追われながらも、新しい活動のきっかけやヒントがあれば、直ぐにでも実行できるだけの実践力を持っています。さらなる地域社会からの認知度の向上と同時に社会へのアピールが必要とされる今、会員の減少に対して将来へ向けた建築士会の持続的運営を模索しなければならない今、私たち青年建築士ができることを共に考えてみませんか? そこで、実践に移すためのヒントを共有し議論する場を求め、第2回青年建築士フォーラムさがを開催致します。 今年度は、昨年提言をさせていただいた全国一斉活動をより現実的な方向で見据えて、「地域連携から建築士(会)を考える」 をテーマとしました。昨年以上の青年建築士に集まっていただいて、私たち青年建築士にできることを「さが」の地で考えてみたいと思います。 (連合会大石委員長)
【開催日時】:平成22年10月21日午後5時より
【開催場所】:佐賀市 マリトピア

▼写真は、昨年山形での開催の様子

情報広報委員会編集協力
支 部 ・ 委 員 会 だ よ り №5

総務企画委員会の活動から
「最新のテナントビルの現場を見学して」
県庁職域支部会員 高森 惇

神奈川県建築士会賛助会員が主体となったイベントの第2弾として、鹿島建設㈱横浜支店のご協力によりグランドセントラルタワー (横浜みなとみらい地区、設計:東畑建築事務所、施工:鹿島建設㈱、主用途:テナント事務所・店舗、延床面積:約115,000㎡、構造:SRC・S造、 地上26階・塔屋1階・地下2階)の現場見学会が9月21日に開催されました。今夏の猛暑がまだ続く中でしたが、 士会の藤田会長を初め44名以上が参加しました。 現場の所長様から工事概要と、特徴として120mを超す建物ですが直基礎であること、浮き防止のため2m以上の底版厚さであること、 工期短縮から逆打ち工法を採用した等の説明がありました。 そして良く清掃された現場に入り、最上階に上りました。躯体や外壁工事が終わり設備配管等の吊込み中で、 フルサッシュの広々とした窓から港などが一望です。鉄骨は巻付けロックウール耐火被覆材で乾式のため発塵はなく、 施工性も良いとのことです。天井懐は1m以上を確保していますが、空調ダクト等でいっぱいでした。また床面などの罫書きは間違いを 防止するため明確でした。最新の免震装置も取付けられ、環境にも配慮されています。1、2階の店舗の一部はコンクリート打設の準備中で、 安全への配慮が行き届いていました。 現場を見た後、質疑応答があり、熱心な質問に適切なご回答をいただきました。特に免震構造や工法選択については、 計画初期からの設計者と施工者とのコラボレイションの大切さが興味深いものでした。いずれにしても最新のオフィスと 店舗の工事現場が見学でき、大変に有意義でした。

福利厚生委員会の活動から
“台風一過”のゴルフ大会in かずさカントリークラブ
福利厚生委員 深澤 友次郎

夏日と猛暑が続いた7月、8月が過ぎ、開催日が間近な、9月になっても暑さがおさまらず、又発生した台風が南方より近づき、北方より伝播のゴルフプレーを、阻害しそうな天候にて、前日には開催中止かと危ぶまれたが、関係者の厚い祈りにより、台風のコースが南側に変わり、暑さも収まり、秋を感じながら無事開催できました。 本年より支部対抗戦を取り入れ、8組32名の募集を行い、27名のエントリーがありました。(2名キャンセル) 個人戦、総合優勝:江藤茂代さん(横須賀支部) 準優勝:水田敏弘さん(湘南支部)また今年からはじまりました支部対抗戦 (各支部上位2名のネットスコアーの合計)では、優勝:湘南支部 準優勝:横須賀支部となりました。

▼クラブハウスを背に参加者そろって記念撮影

幹事の一言
初参加の会員3名と、継続参加の22名にて、競技に飲食、帰りのバスでも会話が弾み、和気藹々の1日でした。(成績不振にて反省者が数名いましたが・・・・・) 次期開催は、より多くのご参加をいただけるように、皆様のご意見を伺い、開催日、プレー代、開催場所等を、検討致したいと思います。 また、女性の多数参加お待ちしています。

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教育講習委員会の活動から
企画講習&定期講習会
教育講習委員長  内山 勝麗

教育講習委員会は、世の中の変化に追従していくため、実務的な知識の蓄積を計るため、新しいテーマの下に講習会、セミナー、見学会等を企画・実施しています。 最近では、「2010年建築確認申請手続等の解説および改正横浜市建築基準の条例解説」(9月21日開催)の講習会に113名の参加があり、会員の業務に対する関心の高さがうかがえました。 今後の講習会としては、好評の小規模建築基礎シリーズの第3弾、「住宅の地盤・基礎設計シリーズ 宅地の安全性・宅地の瑕疵について」が11月2日(火)に行われます。近年「宅地の瑕疵」についての裁判も多い事から、「宅地の安全性」について設計・施工上の責任範囲、売主の責任等について考える機会になることを目的に企画しました。 11月26日(金)には例年開催されている「建築コンクール入賞作品見学会」が行われます。アピール賞の「旧伊藤博文金沢別邸」をはじめ4カ所を解説付きで見学します。また、実務に即した全ての建築士のための総合研修(県知事指定)を平成23年3月24日に予定しています。 企画講習会に加えて、建築士事務所に所属する建築士に義務づけられている「定期講習」はもう一つの柱です。本年度はすでに8月、9月に行われ、各回とも定員の250名を超える方々の受講がありました。定期講習は平成23年度までに受講することが義務づけられています。今年度はあと2回、平成23年2月16日、3月10日に開催致します。まだの方は忘れずに受講されることをお願い致します。

▼熱気あふれる定期講習の会場

相模原支部の活動から
バーベキューで支部交流
相模原支部会員  徳永 恵治

この夏は新記録づくめの猛暑の日々でしたが、8月21日、当支部恒例の親睦交流会バーベキュー大会が、上大島キャンプ場で行われました。 JR橋本駅よりコミュニティバスで30分、「自然環境を活かした水と緑のレクリエーション」のシンボルゾーン「相模川自然の村公園」の中にあります。 私は21年湘南支部より移籍して2度目の参加となりますが、この「市民憩いの場」は目にも優しく心が和む場所です。 木々の濃緑色の影を映す清流は相模川の上流に当たり鮎釣りを興じる人の姿も見えました。 天候にも恵まれ、当支部会員とその家族のほか、他支部の会員の皆様の参加もあり、すばらしい交流の場ができました。 会は曽根支部長の挨拶で始まり、各自自己紹介後、参加者全員の自由発言という形式で和やかで楽しいコミュニケーションの場となりました。

実行委員の方には様々な飲食物を用意していただき、その心配りを充分に堪能させていただきました。 交流会の目的である会員の相互の情報交換と支部活動の活性化の為の意見や要望などが寄せられ、互助の絆を強めるものとなりました。 昨今感じられる厳しい日本の現状の中で会員として如何に社会参加、そして社会貢献をし得るか、憩いの場にありながらもお互いに何かを感じ合い、そして励まし合えた1日でありました。

『編集後記』

今回のWESニュースは大きなニュースは無くても、各支部や委員会などの活躍の様子がわかり、充実したWESニュースが出来たと思います。 原稿執筆や編集にご協力下さいました皆様、有難うございました。(編集長 佐藤 ユリ)

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